ハンマードリルの「はつりモード(斫りモード)」とは
- アルチザンツール スタッフ

- 11月8日
- 読了時間: 3分
簡単に言うと──
回転を止めて「打撃(ハンマー動作)」だけをするモード =コンクリートやタイルを削る・壊すためのモード
🔧 ハンマードリルの3つの基本モード
ハンマードリルには、多くの場合このような切り替えダイヤルがあります👇
モード | 動作 | 主な用途 |
① 回転のみ | 回転だけ | 木材・金属への穴あけ |
② 回転+打撃 | 回転+衝撃 | コンクリートなどへの穴あけ |
③ 打撃のみ(=はつりモード) | 衝撃だけ | コンクリートを削る・壊す |
🧱 はつりモードでできること
「打撃のみ」にすると、ビット(刃)は回らず、ピストンの打撃だけで“コツコツ叩く”動きになります。
使う刃を変えることで、いろいろな斫り作業が可能です👇
刃の種類 | 形状 | 主な用途 |
フラットチゼル(平ノミ) | 平たい刃先 | コンクリート・モルタルの削り |
ポイントチゼル(尖り) | 先がとがっている | コンクリートの割り・ひび割れの誘導 |
スケーリングチゼル | 幅広の平刃 | タイルはがし、床材はつり |
🔧 はつりモードできる範囲
① 表面の削り・均し(軽はつり)
🟢 得意分野です!
コンクリート表面の段差を削る
モルタルの浮き部分を落とす
塗装前の下地処理
小さな出っ張り(アンカー残りなど)を除去
タイルや接着モルタルをはがす
👉 深く削るよりも、「表面を整える」「削る」用途に最適。力任せに押しつけず、チゼルの角度を寝かせて「コツコツ」と打撃します。
② タイル・モルタルのはつり
🟢 問題なく可能
床や壁のタイルはがし
外壁のモルタル除去
キッチンや浴室のリフォーム時の下地はつり
👉 フラットチゼル(平ノミ)やスケーリングチゼル(幅広)を使うと効率的。接着剤が強い場合は、刃を立てずに角度を変えながら進めます。
③ コンクリートの欠け・小破壊
🟡 “軽〜中”程度なら可能
コンクリートブロック1個を割る
溝を掘る・角を落とす
アンカーや配管まわりの拡げ加工
👉 ポイントチゼルを使用。ただし、貫通破壊・厚みのある構造物の解体にはパワー不足。
コンクリートの本格はつり(解体)について
🔴 苦手・非推奨
土間コンクリートの全面解体
基礎や柱・壁の壊し
厚み50mm以上の破砕
👉 ハンマードリルではモーター・ギア・打撃機構が小さいため、
連続打撃で焼けやすく、本体寿命を縮めます。
この場合は「電動ハンマー(ハツリハンマー)」や「ブレーカー」を使うのが基本です。
⚠️ 注意点
はつりモードは強い打撃を与えるため、長時間使うと本体が熱くなります。 → 休みながら作業しましょう。
連続ではなくリズムよく打つ感覚がコツです。
✅ まとめ
項目 | 内容 |
名称 | はつりモード(打撃のみモード) |
動き | 回転なし、打撃のみ |
主な用途 | コンクリート・タイルの削り・剥がし |
注意点 | 長時間使用はNG、本格的な破壊には不向き |

