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【現場でよく聞く「トルク」って何?】インパクトレンチのトルク320N・mの正体、「このインパクト、320N・mってあるけど、どれくらい強いの?」とよく聞かれます。でも実は、この“トルク値”って、単純に「強さ」だけでは語れないんです。

◆表記のトルク=実測値ではない!?

たとえば「320N・m」と書かれていても、これは高力ボルトで鋼材を締めた時の値を表しています。つまり、タイヤ交換のトルク値とは別物なんです。

「うちのインパクトで実際に110N・mで締められたから、タイヤ交換ならこれで十分」——というのは、あくまで“目安”。

車の燃費のカタログ値と同じで、「信号なし・荷物なし・平坦道路・一定気温・理想条件」みたいな状態じゃないと、メーカー公表値は出せません。 トルクもまさにそれ。現実では条件が揃うことはほぼ不可能なんです。

◆トルク値が変動する理由

トルクは常に“変動”します。たとえば——

  • バッテリーの電圧

  • ソケットの摩耗

  • ボルトの長さや材質

  • ジョイントなどの別売アタッチメント

  • 作業する姿勢や角度

ちょっとした条件の違いで、トルクは大きくも小さくもなるんです。

◆ボルトは「金属のバネ」

ネジやボルトは、実は“金属バネ”みたいな存在。 締め付けると伸び縮みして力を保持しています。 だから、材質が強い=より強いトルクが必要になります。 でも、伸び縮みの限界を超えると、どんなにトルクをかけてもそれ以上締まりません。

そしてトルク管理の難しさの原因は——実は「摩擦」に頼っているから。 だから軸力(締め付けの本当の力)はブレやすく、各メーカーでも測定が統一されていなく測定条件もバラバラなのが現状なんです。

◆「最大トルク」は環境次第

つまり、カタログの数字だけを鵜呑みにしても意味がありません。 使用環境(気温、バッテリー残量、工具の状態など)で結果は大きく変わります。

他社とのトルク値の比較も、正直あまり意味がないんです。 各メーカーが独自の条件で計測しているから。

◆まとめ:最大トルクを引き出すには

せっかくのインパクトレンチ、どうせなら性能を最大限に活かしたいですよね。 ポイントはシンプル。

  • フル充電のバッテリーで使う

  • ソケットやジョイントを摩耗の少ないものに替える

  • 作業姿勢を安定させる

この3つを意識するだけで、かなり本来の力を発揮してくれます。

🔧トルクは数字で語れない。 それは「現場でしかわからないリアルな感覚」だからこそ、 工具好きの私たちは今日もトリガーを引くたびにワクワクするんです。

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